生ごみをどう処理するか。
これは、長いあいだ我が家の小さな悩みのひとつでした。
庭には昔から庭に「据え置き型のコンポスト」があり、生ごみを入れていました。
その後、電動の生ごみ処理機も使いました。
どちらも、それなりに便利ではありました。
でも、どこかに「これでいいのかな?」という気持ちが残っていたのです。
そんな我が家の生ごみ問題を、すっかり解決してくれたのがキエーロでした。
今では、キエーロがない暮らしは考えられないほど。
今回は、私がキエーロにたどり着くまでの、生ごみ処理の変遷を振り返ってみます。
キエーロとは?
キエーロは、生ごみを土の中の微生物の働きによって分解する、生ごみ処理の方法です。
箱と斜めについたフタの間に隙間があり、その間を空気が通る仕組みになっています。
一般的なコンポストのように、生ごみを堆肥として「ためていく」というより、土の中で生ごみを分解して、土に戻していくのが大きな特徴です。
キエーロは、葉山の松本さんご夫妻が考案された方法で、全国に少しずつ広がっています。
私がキエーロに惹かれたのは、
- 生ごみを減らせる
- 電気を使わない
- 土を活かせる
- 臭いや虫の問題が比較的少ない
というところでした。
とはいえ、最初からキエーロを使っていたわけではありません。
そこにたどり着くまでには、いくつかの「時代」がありました。
① よくあるコンポスト時代
この家に来た頃、台所から出た生ごみは、庭に置いてあるコンポストに入れていました。
畑などでよく見かける、緑色の円柱形で、上にフタがついているタイプです。

田舎によくあるこんなタイプのコンポスト。
ふたをパカッと開けて、生ごみをどんどん投入。
野菜くずだけでなく、残飯なども入れていました。
これで困ったことが、いくつかありました。
とにかく虫が嫌だった
まずは、虫です。
フタがあるとはいえ、屋外に置いてあります。
しかも、下は地面とつながっている。
暑い季節や雨の多い時期になると、当然のように虫が発生します。
最初は、それほど気にしていませんでした。
ところが、ある日ふと中を覗いてみると……
鳥肌ものの光景が。
多くは語りません(笑)。
それ以来、中を見るのが怖くなりました。
生ごみを捨てるのも、ちょっとした恐怖の時間です。
フタを開けたら、目をつぶって
「エイッ!」
と生ごみを投入。
そして、ぱっとフタを閉める。
そんな感じでした。
もちろん、虫が平気な人もいると思います。
そもそも、コンポストの中にいる虫の多くは、生ごみの分解を助けてくれる存在です。
自然の循環という意味では、ありがたい虫たち。
でも……
虫が苦手な私にとっては、やっぱり無理でした。
さらに、虫が増えると、義母が消毒薬のようなものを振りかけていました。
使って問題のないものだったのだと思いますが、かなり強い匂いがします。
井戸水も使っている環境だったので、
「こういうものを庭に撒いて大丈夫なのかな?」
という心配もありました。
そして、もうひとつ嫌だったのが、雨の日。
生ごみを捨てるために、傘をさして庭まで行く。
これも、地味に嫌でした(笑)。
② 電動生ごみ処理機時代
そこで、次に使ったのが電動の生ごみ処理機です。
これは、とても優秀でした。
生ごみを入れると、高温で乾燥させてくれます。
できあがった生ごみは、カラッカラ。
臭いもほとんどありません。
「これは快適!」
それまで悩んでいた虫や臭いの問題から解放され、しばらくお気に入りで使っていました。
もちろん、値段はそれなりにしました。
でも、これで生ごみ問題が解決するならいい。
そう思っていました。
でも、だんだん気になってきたこと
乾燥させた生ごみは、土に混ぜてしばらく置いておけば堆肥として利用できます。
ところが、我が家では、そのまま燃えるごみの袋に入れて出していました。
すると、だんだん別のことが気になってきたのです。
「生ごみを捨てるために、わざわざ電気を使っているんだよね……」
生ごみを燃えるごみに出す。
その前に、電気を使って乾燥させる。
考えてみると、なんだか不思議です。
ゴミを処理するだけでもエネルギーが必要なのに、その前にもエネルギーを使っている。
しかも、電気代も気になる。
「もっと自然に、生ごみを循環させる方法はないのかな」
そう思うようになりました。
できれば、土に戻したい。
できれば、電気を使わずに済ませたい。
地球にも、お財布にも、もう少しやさしい方法がいい。
そんな気持ちが、少しずつ大きくなっていきました。
でも……
あの虫と臭いは、もう嫌。
この気持ちも、もちろんありました。
③ キエーロとの出会い
そんな頃、ネットで見かけたのがキエーロでした。
「生ごみを土の中の微生物が分解してくれる」
「虫や臭いが発生しにくい」
そんな説明を読んで、
「えっ、そんなものがあるの?」
と興味を持ちました。
いろいろな人が使っている様子を見てみると、なんだかとても良さそう。
電気を使わない。
生ごみを土に戻せる。
しかも、コンポストのように大量の堆肥をためていくわけでもない。
これは、私が探していたものかもしれない。
「キエーロ、欲しいぞ!」
ところが……
当時は、今のように簡単に購入できるものではありませんでした。
「売ってないみたい……。どうする?」
ないなら、作るしかない。
ということで、我が家で作ったのが、写真のキエーロ1号機です。

どこにも売っていないので、仕方なく自分で作った初めてのキエーロ。
こうして我が家の生ごみ処理は、
昔ながらのコンポスト
→ 電動生ごみ処理機
→ キエーロ
と変わっていきました。
そして、最終的にたどり着いたキエーロは、私にとって「これなら続けられる」と思える生ごみ処理方法でした。
何より嬉しかったのは、これまで悩んでいた
虫・臭い・電気・ごみ
という問題を、まとめて解決できたこと。
しかも、生ごみを「ごみ」として捨てるのではなく、土の中の微生物に託して、自然の循環に戻していける。
これが、キエーロを使い続けている大きな理由です。
ただ、ここで新たな問題が。
「じゃあ、キエーロってどうやって作るの?」
ということです。
我が家のキエーロ1号機は、実はかなり手探りで作りました。
そのときの「キエーロ作成秘話」は、こちらの記事で紹介しています。
→ キエーロはどうやって手に入れる?我が家でキエーロを自作した理由
そして、実際に使い始めてみると、
「これは便利!」
と思う場面が次々と出てきました。
→ キエーロを使っていて良かった!生ごみ処理がラクになった10の場面
キエーロは、ただ生ごみを処理する道具ではなく、我が家の暮らしの中に「生ごみを土に戻す」という小さな循環を作ってくれました。
関連記事:キエーロはなぜ使いやすいのか?



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