「キエーロを始めてみたいけれど、生ごみを数日ためておくのが嫌なんです」
キエーロの使い方について話していると、こんな声を聞くことがあります。
特に多いのが、
「私はいいけれど、家族が嫌がる」
「生ごみを家の中に置いておくのがどうしても気になる」
というもの。
たしかに、生ごみといえば「出たらすぐにゴミ箱へ」というのが、これまでの私たちの暮らしでは当たり前でした。
それを「数日分ためてからキエーロへ」と言われると、ちょっと抵抗があるのも当然です。
では、本当に生ごみは数日ためたほうがいいのでしょうか。
結論からいうと、
毎日入れてもいいし、数日分ためてから入れても大丈夫です。
キエーロは、使う人の暮らしに合わせて投入の仕方を変えられるところも、使いやすさのひとつだと思います。
「数日ためてから入れる」という使い方
キエーロでは、生ごみを2~3日分ほどためてから投入する方法が紹介されています。
数日置いておくと、生ごみの中で微生物による分解が少しずつ始まります。
いわゆる「一次発酵」のような状態です。
完全に腐らせる必要はありません。
むしろ、家庭で数日置いておく程度なら、
「少し状態が変化した生ごみを、土の中の微生物に渡す」
くらいに考えるとわかりやすいでしょう。
土の中に入れてからは、さらにたくさんの微生物が働いて分解していきます。
数日ためるメリットは「腐りかける」ことだけではありません
「少し置いたほうが分解されやすい」ということはあります。
でも、それだけではありません。
実は、数日分まとめて投入することには、使う人にとってのメリットもあります。
① キエーロに入れる回数を減らせる
毎日生ごみが出るたびに、
穴を掘る
↓
生ごみを入れる
↓
土とよく混ぜる
↓
乾いた土をかぶせる
という作業をする必要はありません。
2~3日分をまとめれば、その作業を一度で済ませることができます。
つまり、
「生ごみは毎日出るけれど、キエーロの作業は毎日しなくてもいい」
ということです。
これは、忙しい人にとって意外と大きなメリットです。
② いろいろな生ごみが混ざる
数日分ためておくと、野菜くず、果物の皮、ご飯、魚の骨など、いろいろな生ごみが一緒になります。
キエーロに入れるときには、それらをまとめて土と混ぜることができます。
生ごみの種類や水分もさまざまなので、単一のものだけを入れるより、いろいろなものが混ざったほうが、微生物にとっても分解しやすい状態になります。
③ 投入場所を変えながら使える
キエーロは、同じ場所に続けて生ごみを入れるのではなく、場所を少しずつ変えながら使います。
数日分をまとめれば、一度の投入である程度の量になるので、
「今日はこの場所」
「次は少し離れた場所」
と、投入場所をローテーションしやすくなります。
その間に、前に入れた生ごみは土の中で分解されていきます。
でも、「生ごみをためるのが嫌」なら、無理をしなくていい
ここが一番大切なところです。
キエーロを始めるために、
「生ごみを何日もためなければいけない」
と思う必要はありません。
毎日投入しても大丈夫です。
特に、
「家族が嫌がる」
「夏場に生ごみを置いておくのが気になる」
「臭いが出ないか心配」
「見えるところに生ごみを置いておきたくない」
という場合は、無理に数日ためる必要はありません。
キエーロは、毎日出る生ごみをその日のうちに土に返す使い方もできます。
むしろ、家族の誰かが「生ごみをためるのは嫌」と感じているのなら、そこを無理に変えようとしないほうがいいと思います。
家庭で使うものですから、
家族みんなが気持ちよく続けられることのほうが大切です。
「腐らせる」と聞くと、ちょっと怖い
生ごみをためることに抵抗がある理由のひとつは、「腐る」というイメージかもしれません。
確かに、生ごみを長く放置すれば、臭いも虫も発生しやすくなります。
でも、キエーロのために何日も放置して、しっかり腐らせる必要はありません。
数日分をためる場合も、
「生ごみを腐らせてから入れる」のではなく、「数日分を一時的に集めておき、まとめて土に入れる」
くらいの感覚で十分です。
きっちりフタの閉まる容器に入れていれておくと、案外、臭いも気になりません。
でも、暑い季節や、魚・肉など傷みやすいものについては、無理にためないほうがいいでしょう。
その日のうちにキエーロへ入れてしまえばいいのです。
家族が嫌がるなら、方法を変えてみる
「生ごみをためるのが嫌」と言われたとき、
「でも、そのほうがキエーロにはいいから」
と説得する必要はありません。
キエーロは、そこまで融通のきかないものではないからです。
例えば、
毎日少量ずつ投入する。
これでもいい。
あるいは、
夕食後にその日の生ごみをまとめて投入する。
これでもいい。
外からゴミが見えないような容器に入れる
という方法もあります。
大切なのは、「キエーロのために暮らしを変える」のではなく、
自分たちの暮らしにキエーロを合わせていくこと。
そのほうが、長く続きます。
キエーロは「毎日お世話するもの」ではありません
キエーロについて、私は「毎日混ぜたり、水を足したりしなくていい」というところが、とても大きな特徴だと思っています。
生ごみを入れるときに、
穴を掘る → 入れる → 土と混ぜる → 土をかぶせる。
基本的には、それだけです。
しかも、その投入も毎日でなければいけないわけではありません。
毎日入れてもいい。
数日分をまとめてもいい。
自分の生活に合わせて決めればいいのです。
これは、コンポストを「毎日世話をするもの」と考えていた人にとっては、かなり気楽な仕組みではないでしょうか。
生ごみは「ためるべき」でも「毎日入れるべき」でもない
キエーロにとって大切なのは、何日に一度入れるかということより、
生ごみを土の中に入れて、微生物が働ける状態をつくること。
そして、それを無理なく続けられることです。
数日分をためてから入れる方法には、分解の面でも、作業の面でもメリットがあります。
でも、
「生ごみを家に置いておきたくない」
という人が、わざわざ我慢する必要はありません。
毎日入れればいいのです。
キエーロは、暮らしに合わせて使い方を変えられます。
夏場はどうする?
「夏は生ごみを数日ためても大丈夫なの?」
これは気になるところだと思います。
気温が高くなると、生ごみの変化も早くなります。臭いや虫が心配になって、夏は毎日キエーロに入れるという人もいるでしょう。
でも、実はこれも家庭によってかなり違います。
わが家では、夏でも5日ほどためています
私自身は、台所に置いた大きめのステンレス容器に生ごみをためています。
大人4人の家庭ですが、夏でも5日くらいためてからキエーロに入れることが多いです。
今のところ、特に問題なく使えています。
もちろん、ふたを開ければ生ごみなので、それなりに臭いはします。
でも、ふたを閉めている間は、気になるほどの臭いはありません。
コバエなどの虫がわくこともなく、家族から「臭い」「生ごみをためるのは嫌だ」と言われたこともありません。
私の場合は、
大きめのステンレス容器+しっかり閉まるふた
という組み合わせが、うまくいっているのだと思います。
ただし、これはあくまでわが家の場合の実例です。
同じように5日ためれば、どの家庭でも大丈夫という意味ではありません。
生ごみの量や内容、容器の大きさ、置いている場所、気温などによって状態は変わります。
ですから、最初は短い期間から試して、自分の家庭に合う保管方法を見つけるのがいいと思います。
「夏は毎日」が正解とは限らない
一方で、
「夏だから毎日キエーロに入れなければ」
と考える必要もありません。
毎日入れたい人は毎日入れればいい。
2~3日ためたい人は、ふた付きの容器で試してみる。
私のように、条件が合えば5日ほどためることもできる。
大切なのは、実際に自分の家庭で無理なくできる方法を見つける。
それで十分なのだと思います。
次回は、ゴミをためておくための容器の話をしたいと思います。



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