キエーロのモニター結果を見ていて、あらためて感じたことがあります。
それは、
「キエーロは、特別なことをしなくても続けやすい生ごみ処理方法なのではないか」
ということです。
もちろん、キエーロにもコツがあります。
生ごみを土の中にしっかり埋めること。
土とよく混ぜること。
入れすぎないこと。
でも、基本的に人がすることは、それくらいです。
しかも、毎日土をかき混ぜたり、温度を測ったり、水分を調整したりする必要はありません。
生ごみを入れるときに、ちょっとお世話をする。
あとは、土の中の微生物に任せます。
では、なぜキエーロはこんなに手軽なのでしょう。
他のコンポストと比べながら考えてみました。
そもそも、コンポストにはいろいろな種類がある
家庭で生ごみを減らす方法には、いろいろな選択肢があります。
たとえば、
- 電気を使って乾燥させる生ごみ処理機
- 微生物の働きを利用するバイオ式の処理機
- 段ボールコンポスト
- バッグ型コンポスト
- ぼかしなどを使った発酵式
- そして、キエーロ
どれが一番優れている、という話ではありません。
それぞれに向いている暮らしがあります。
電気式なら、スイッチを入れるだけで処理できるものもあります。
段ボールコンポストなら、比較的安価に始められます。
バッグ型なら室内でも使うことができます。
発酵式なら、発酵させた生ごみを、その後の土づくりにつなげることができます。
堆肥を作るコンポストなら、できあがった堆肥を庭や畑で利用できます。
では、その中でキエーロの特徴は何でしょうか。
キエーロは「堆肥を作る」ことが目的ではない
ここが、キエーロを考えるうえで大きなポイントだと思います。
一般的なコンポストというと、
生ごみを入れる → 分解・発酵する → 堆肥ができる
というイメージがあります。
最終的に「堆肥を作る」ことが目的です。
一方、キエーロは少し違います。
生ごみを土の中に埋め、土の中にいる微生物に分解してもらいます。
生ごみの水分や有機物は微生物によって分解され、やがて土の中から姿を消していきます。
そのため、生ごみを入れ続けても、堆肥のようにどんどん土が増えていくわけではありません。
これが、キエーロの大きな特徴です。
「できた堆肥をどうするか」を考えなくていい。
これは、実際に使ってみるとかなり大きな違いです。
庭も畑もなくていい
そして、ここもキエーロの大きな魅力です。
「コンポスト」と聞くと、
「庭がないとできないのでは?」
と思う人が多いのではないでしょうか。
私も、キエーロのことを知らなければ、そう思っていたかもしれません。
でも、キエーロは庭や畑がなくても使えます。
ベランダでも大丈夫です。
もちろん、置く場所やサイズ、日当たりなどを考える必要はあります。
でも、庭に大きな堆肥置き場を作る必要はありません。
マンションやアパートなど、土のある場所が限られている暮らしでも取り入れることができます。
そして、これは「堆肥を作らない」というキエーロの仕組みともつながっています。
できあがった堆肥を庭や畑に戻す必要がないからです。
つまり、
「庭がないからコンポストはできない」
ではなく、
「庭がなくても、生ごみを土の中の微生物に分解してもらうことはできる」
ということです。
毎日、かき混ぜなくていい
コンポストと聞いて、もう一つ思い浮かぶのが「お世話」です。
毎日混ぜる。
空気を入れる。
水分を調整する。
温度を見る。
そんなイメージを持っている人もいるかもしれません。
もちろん、コンポストの種類によって必要なお世話は違います。
でも、キエーロは基本的に、毎日混ぜ続ける必要はありません。
生ごみを入れるときに、土と混ぜる。
これがお世話の中心です。
生ごみを入れたら、その場所の土とよく混ぜて、最後に乾いた土をかぶせます。
そして、次に生ごみを入れるときは別の場所へ。
その間、前に入れた生ごみは土の中で微生物に分解してもらいます。
つまり、
人間が毎日コンポストの面倒を見る必要はない。
ここが、キエーロの「続けやすさ」の大きな理由なのではないかと思います。
お世話をするのは「生ごみを入れるときだけ」
私は、ここがキエーロの特徴を一番よく表しているように思います。
キエーロのお世話は、
「生ごみを入れるついで」
なのです。
生ごみを持っていく。
土に穴を掘る。
生ごみを入れる。
土と混ぜる。
乾いた土をかぶせる。
これで終わりです。
コンポストのために、わざわざ時間を作る必要がありません。
「今日はコンポストを混ぜなくちゃ」
と予定を立てるのではなく、
生ごみを捨てる行動そのものが、キエーロのお世話になる。
この違いは、毎日の暮らしの中ではかなり大きいと思います。
「人間が管理する」のではなく「微生物に任せる」
なぜ、毎日お世話をしなくてもいいのでしょう。
それは、キエーロが土の中の微生物の働きを利用しているからです。
人間が生ごみを分解するわけではありません。
土の中には、もともとたくさんの微生物がいます。
キエーロでは、その微生物が働きやすい環境をつくってあげます。
生ごみを土の中に入れる。
土と混ぜる。
適度な水分を保つ。
そして、乾いた土をかぶせる。
あとは、微生物にお任せです。
そう考えると、キエーロは「コンポストを管理する」というより、
「微生物が働ける場所を用意する」
ものなのかもしれません。
「できたもの」の管理もしなくていい
もう一つ、続けやすさにつながっているのが、処理した後のことです。
堆肥を作るタイプのコンポストでは、分解が進んだ後に堆肥ができます。
畑や庭があれば、それを利用できます。
でも、庭も畑もない人にとっては、
「できた堆肥をどうしよう?」
という問題が出てくることがあります。
キエーロには、それがありません。
生ごみは土の中で分解され、土の量は基本的に増えません。
だから、
「生ごみを処理したら、今度は堆肥の置き場所に困った」
ということが起こりにくい。
庭も畑もない人にとって、これはかなり大きなメリットです。
生ごみを「乾かす」仕事もない
もう一つ、毎日の生ごみ処理で面倒なのが水分です。
生ごみは水分が多い。
そのため、一般的には「水分をよく切ってから捨てましょう」と言われます。
キエーロの場合、微生物が働くためには適度な水分が必要です。
ですから、生ごみをカラカラに乾かしてから入れる必要はありません。
もちろん、水分が多すぎればうまく分解できず、臭いの原因になることがあります。
キエーロも「何でも入れて、何もしなくていい」という魔法の箱ではありません。
でも、
「生ごみの水分をしっかり切ってから処理する」
という作業が基本的に必要ない。
これも、毎日使うものとして考えると、かなり楽です。
「簡単」なのは、作業が少ないからだけではない
ここまで考えてみると、キエーロが使いやすい理由は、単純に「作業が少ないから」だけではないように思います。
もっと根本的なところにあります。
キエーロは、
人間が全部処理するのではなく、土の中の生きものの力を借りる仕組み
だからです。
人間がすることは、生ごみを微生物が食べやすい状態にしてあげること。
あとは、微生物が分解してくれます。
だから、毎日混ぜ続けなくてもいい。
毎日温度を管理しなくてもいい。
毎日水分を調整しなくてもいい。
生ごみを入れるときに、ちょっとお世話をするだけ。
この「人間がやりすぎない」ことが、キエーロの使いやすさなのだと思います。
キエーロが向いている人
だから私は、キエーロは特にこんな人に向いていると思います。
- 庭や畑がないけれど、生ごみを減らしたい人
- マンションやアパートで暮らしている人
- ベランダでできる生ごみ処理方法を探している人
- 毎日コンポストのお世話をするのは難しい人
- 堆肥を作っても使い道がない人
- 特別な資材を買い続けずに続けたい人
- 生ごみをなるべく自然の力で分解したい人
逆に、「良い堆肥を作って畑に使いたい」ということが一番の目的なら、堆肥づくりを目的としたコンポストのほうが向いているかもしれません。
大切なのは、どの方法が一番優れているかではなく、
自分の暮らしに合う方法を選ぶこと。
その中でキエーロは、「できるだけ手間をかけずに、生ごみを減らしたい」という人には、とても相性がいい方法だと思います。
生ごみを「ごみ」と見なくなる
そして、キエーロを使っていると、もう一つ面白い変化があります。
野菜の皮。
食べ残し。
魚の骨。
ご飯。
それまで「ごみ袋に入れるもの」だったものが、
「土の中の微生物の食べもの」
に見えてくるのです。
人間にとっては「いらないもの」でも、別の生きものにとっては「食べもの」かもしれない。
そう考えてみると、コンポストは単なる生ごみ処理の道具ではなくなります。
人間の暮らしと、土の中の小さな生態系をつなぐものになる。
今回、キエーロのモニター結果を見ながら、「なぜ続けやすかったのだろう」と考えてみました。
その答えは、案外シンプルなのかもしれません。
庭や畑がなくてもできる。
毎日お世話をしなくてもいい。
生ごみを入れるときだけ、ちょっと手をかければいい。
そして、その先は土の中の微生物に任せられる。
人間が頑張って生ごみを処理するのではなく、
生きものの力を借りて、暮らしの中の生ごみを土に返していく。
それが、キエーロの「使いやすさ」の正体なのかもしれません。
関連記事:・キエーロモニターの全般的な結果



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