日本の生ごみ対策・先進自治体。生ごみを「燃やすごみ」にしない町

日本の田んぼが広がる風景 循環する暮らし

家庭から毎日のように出てくる生ごみ。

野菜の皮、食べ残し、卵の殻、魚の骨。

これまで私は、それを当たり前のように「燃やすごみ」に入れていました。

でも、キエーロを使うようになってから、少し見方が変わりました。

生ごみは、本当に「ごみ」なのだろう。

土に入れれば、微生物が分解してくれる。

そう考えると、捨ててしまうのが、なんだかもったいなく思えてきます。

そこで気になって調べてみると、日本にも、生ごみを「燃やすごみ」とは別のものとして扱っている自治体がありました。

今回は、その中から特に気になった3つの町を見てみます。

葉山町――生ごみを分けて集める

まず注目したのが、神奈川県葉山町です。

葉山町では2025年3月から、生ごみと燃やすごみを分けて収集する取り組みが始まりました。

これまで週2回だった燃やすごみの収集を、生ごみ週2回、燃やすごみ週1回へ。

生ごみは戸別収集し、資源化処理する仕組みです。

そして2025年8月には、生ごみ資源化処理施設が完成しました。

ここで大事なのは、「生ごみを減らしてください」と住民にお願いするだけではないこと。

分別して出した生ごみを、ちゃんと受け止める行政側の仕組みもつくっていることです。

町では導入前に実証実験や説明会を行い、住民が実際にできる方法を探ってきました。

生ごみを分ける。

そのためには、暮らしの側だけでなく、行政の側も変わる必要があります。

大木町――生ごみからエネルギーをつくる

福岡県にも、先進的な取り組みをしている町があります。

大木町です。

大木町では、生ごみと浄化槽汚泥をメタン発酵させる「おおき循環センター くるるん」を整備しています。

生ごみを燃やすのではなく、微生物の働きを利用して、バイオガスと液肥に変える仕組みです。

つまり、

生ごみ
↓
微生物が分解
↓
バイオガス・液肥

という循環です。

ここまでくると、生ごみは「処分するもの」というより、資源です。

大木町では、生ごみの資源化によって可燃ごみを大幅に減らし、ごみ処理費用や二酸化炭素排出量の削減にもつなげています。

上勝町――「そもそも、ごみにしない」

そして、徳島県上勝町。

2003年、日本で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」をした町です。

上勝町では、町民がごみを細かく分別しています。

現在は43分別。

リサイクル率は80%を超えています。

そして生ごみについては、そもそも収集しません。

家庭でコンポストなどを使い、自分で堆肥化するという考え方です。

つまり、

「生ごみをどう処理するか」

ではなく、

「生ごみを、ごみにしない」

というところまで進んでいるのです。

3つの町に共通していること

葉山町、大木町、上勝町。

やっていることは違います。

分別収集する。

メタン発酵する。

家庭で堆肥化する。

でも、共通していることがあります。

それは、

生ごみを「燃やすしかないもの」と考えていないこと。

ということです。

生ごみは、水分をたくさん含んでいます。

そして、もともとは食べ物です。

だったら、それをもう一度、何かに使えないだろうか。

そんな発想から、それぞれの町の仕組みが生まれています。

小さな町だからできること

今回調べていて、もう一つ気になったことがあります。

こうしたユニークな取り組みをしている自治体には、比較的小さな町が多いことです。

もちろん、大都市でも生ごみの減量や資源化は進められています。

でも、小さな町だからこそ、住民の暮らしと行政の仕組みを近い距離で考えられるのかもしれません。

生ごみ問題は、家庭だけの問題ではありません。

行政だけの問題でもありません。

暮らしと地域の仕組み、その両方の問題です。

そして、ここまで調べると、今度は別の疑問が湧いてきます。

日本以外では、生ごみをどうしているんだろう?

世界にも、生ごみを「ごみ」として扱わない国があるのではないか。

次は、海外を見てみることにしました。

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