海外では生ごみをどうしている? 韓国・台湾・ドイツ・フランス・イタリアを調べてみた

キッチンから出る生ごみ 循環する暮らし

日本の自治体の生ごみ対策を調べていたら、海外のことが気になってきました。

日本では、生ごみは基本的に「燃やすごみ」の一部です。

では、外国ではどうしているのでしょう。

調べてみると、国によって方法は違うものの、共通していることがありました。

生ごみを、最初から他のごみと分けて考えている国が多い。

しかも、分けた後は、堆肥、肥料、バイオガス、飼料など、何か別のものに変えている。

いくつかの国を見てみます。

韓国――食品廃棄物を分別する仕組み

まず韓国です。

韓国では2005年から食品廃棄物の直接埋立てが禁止され、食品廃棄物の分別収集が全国的に進められました。

さらに特徴的なのが、その後、2010年代に全国的に広がった従量制です。

捨てた食品廃棄物の量に応じて料金を負担する仕組みです。

「たくさん捨てれば、それだけ費用がかかる」。

そうすると、家庭の側にも「なるべく出さないようにしよう」という動機が生まれます。

集められた食品廃棄物は、堆肥や飼料、バイオガスなどに資源化されます。

日本とはかなり違う仕組みです。

台湾――「厨余」という独立した存在

台湾では、生ごみを「厨余」と呼び、一般ごみや資源ごみとは別に扱っています。

野菜くず、果物の皮、食べ残しなどを分別して回収します。

台湾では以前から、食品廃棄物を豚の飼料に利用する仕組みがありました。


しかし、アフリカ豚熱などの感染症対策を背景に、その方法は見直され、現在は堆肥化やバイオガス化、など、別の資源化方法への転換が進められています。

さらに、黒水虻というハエの仲間の幼虫を使って食品廃棄物を処理し、幼虫を飼料などに利用する方法も注目されています。

最初に「黒水虻」と聞いたときは、正直ちょっと驚きました。

要するに、ハエの幼虫です。

でも、考えてみれば、これも立派な循環です。

ドイツ――「バイオごみ」という名前

ドイツでは、生ごみや庭の植物ごみなどを「Bioabfall(バイオごみ)」として扱います。

専用の「Biotonne」という容器で回収し、堆肥化やメタン発酵を行います。

生ごみを、

堆肥
または
バイオガス

へ。

つまり、「ごみ処理」というより、資源回収に近い考え方です。

フランス――2024年から生ごみ分別を制度化

フランスも面白い国でした。

2024年1月から、自治体が、住民が生ごみを分別・資源化できる仕組みを用意することが制度化されています。

ただし、全国一律に「この袋に入れて出してください」という方法ではありません。

家庭用コンポスト。

共同コンポスト。

回収拠点。

分別収集。

地域の事情に合わせて、いろいろな方法が認められています。

ここは、キエーロを使っている私には特に興味深いところでした。

自分で土に戻せる人は、自分で戻す。

それが難しい人には、自治体が回収の仕組みを用意する。

一つの方法を全員に押し付けるのではなく、地域や暮らしに合わせて選択肢を用意する。

そんな考え方です。

イタリア――有機ごみの分別が進んでいる

イタリアでは、有機ごみの分別回収がかなり進んでいます。

2023年には、家庭などから約690万トンの有機ごみが分別収集されました。

集められたものは、堆肥化だけでなく、メタン発酵にも利用されています。

つまり、

生ごみ
↓
堆肥
または
バイオガス
↓
エネルギー

という循環です。

世界を見てみると

韓国。

台湾。

ドイツ。

フランス。

イタリア。

調べてみると、国によって方法は違うものの、共通していることがありました。

今回取り上げた国では、生ごみを他のごみとは分けて、資源として扱う仕組みが整えられています。

共通しているのは「生ごみを、他のごみと一緒に処理するだけのもの」とは考えていない

ということでした。

そして、もっと面白いことに気づきました。

堆肥にするのも、メタン発酵するのも、黒水虻に食べてもらうのも、実は同じなのです。

生ごみを「処理する」のではなく、

誰かに食べてもらっている。

微生物に。

昆虫に。

土にいる生きものに。

この見方をすると、生ごみというものが、少し違って見えてきます。

次は、そのことをもう少し考えてみたいと思います。

関連記事:日本の生ごみ対策先進・自治体。生ごみを「燃やすごみ」にしない町。

▶キエーロについての記事をまとめています

コメント

タイトルとURLをコピーしました