畑の草でチャイを淹れてみた。定番を外すと、暮らしはちょっと面白い

畑でつんだカラスノエンドウをお茶にしてみる 自然農・菌ちゃん農法

畑の草が、みどり鮮やかで、ふわふわしていて、とてもきれいでした。

自然農を始めてから、畑に生えている草を見る目が少しずつ変わってきました。

以前なら「雑草が生えている」とひとまとめにしていたものが、今では、

「これはハコベ」

「これはカラスノエンドウ」

「こっちはオオイヌノフグリ」

と、一つひとつ名前のある植物に見えてきます。

そして、名前がわかると、その草が急に身近になります。

「これ、食べられるんだよ」

そんなふうに友人から教えてもらうことも増えました。

以前は「野菜」と「雑草」を別々のものとして見ていましたが、草のことを知るにつれて、その境目が少しずつ曖昧になってきました。

実際に草を食べてみた話はこちら。

今回は、そのカラスノエンドウでお茶を作ってみることにしました。

自然農の畑は、草の種類もいろいろ

私の畑では、自然農で野菜を育てています。

「耕さない」「肥料を使わない」「草を敵にしない」。

そんなやり方で畑を続けていると、季節ごとにいろいろな草が顔を出します。

春の畑には、ハコベ、カラスノエンドウ、オオイヌノフグリ、アメリカフウロなど。

黄色い花をつける草もあれば、細長い葉を伸ばすイネ科の草もあります。

花をつける雑草

草があり、虫がいて、鳥もやってきます。

いろいろなものが入り混じっていて、畑というより、小さな生態系のように見えることもあります。

以前は、野菜を育てることばかり考えていました。

でも今は、野菜以外の植物にも、少しずつ目が向くようになりました。

名前がわかると、草を見るのも楽しくなります。

カラスノエンドウがお茶になる?

草を食べることが共通の趣味になっている友人から、

「カラスノエンドウはお茶にできるよ」

と教えてもらいました。

カラスノエンドウがお茶?

ちょっと意外でした。

でも、そう聞くと試してみたくなります。

畑から一束摘んで、持ち帰りました。

そのままハーブティーのようにしてもよさそうでしたが、天気がよかったので、まずは乾燥させることにしました。

2日ほど日に当てて干すと、カラカラになりました。

さらに少し空炒りして、お茶にしてみます。

カラスノエンドウをスパイスと一緒に煮てチャイにする

飲んでみると……

ちょっと「草」っぽい。

でも、嫌なクセはありません。

普通においしいハーブティーとして飲めます。

「へえ。カラスノエンドウって、お茶になるんだ」

身近な草が、一杯のお茶になりました。

それだけで、ちょっとした発見でした。

せっかくだから、チャイにしてみる

私はチャイが好きです。

普段は、シナモン、クローブ、カルダモン、ジンジャー。

紅茶にスパイスを入れて、ミルクを加えて、最後にはちみつを少し。

それが私の定番チャイでした。

でも、カラスノエンドウのお茶を飲みながら、ふと思いました。

そもそも、チャイに使っているスパイスだって植物です。

だったら、

「お茶になる草を、チャイにしてもいいんじゃない?」

ということで、やってみることにしました。

カラスノエンドウに、以前作っておいたスギナ茶を少し。

そして、アクセントにシナモンスティックを一本。

このとき使ったお茶は、台湾で買った「決明子紅茶」でした。

ここから、思いがけない植物の話が始まりました。

「決明子」って、何の種?

決明子という名前が気になって、パッケージを見てみました。

そこには、カラスノエンドウにも少し似た、マメ科らしい植物の絵が描かれています。

台湾で買った決明子のお茶

「決明子って何?」

調べてみると、エビスグサという植物の種子だということがわかりました。

なるほど。

マメ科の植物だから、カラスノエンドウにちょっと似ていたのかもしれません。

そして、さらに調べていくと、もう一つの名前が出てきました。

ハブ茶。

「えっ、ハブ茶?」

私はハブ茶をよく飲んでいます。

いつも飲んでいるブ茶。豆科の草からできている

つまり、いつも飲んでいたハブ茶の原料が、決明子だったのです。

私は、普通にマメ科のお茶を飲んでいたのでした。

私は、それまでハブ茶と決明子を、まったく別のものとして考えていました。

いつも飲んでいるものなのに、その植物の名前やどんな植物なのかまでは知らなかったのです。

考えてみれば、こういうことは他にもたくさんありそうです。

毎日のように使っているものでも、それがどんな植物からできているのかは、意外と知らない。

植物の名前を一つ知っただけで、いつものお茶が少し違って見えてきます。

こういう発見が、私はけっこう好きです。

そして、野草チャイを飲んでみる

肝心の野草チャイです。

カラスノエンドウ、スギナ、決明子紅茶、シナモンを合わせて、ミルクを加えてみました。

飲んでみると、少し草の風味があります。

でも、香ばしくて、思ったよりずっと飲みやすい。

「これも、ありだね」

という味でした。

特別な材料を買ってきたわけではありません。

畑に生えていた草と、家にあったお茶とスパイス。

それだけで、いつものチャイとは少し違う一杯ができました。

草を知ると、いつもの景色が変わる

今回いちばん面白かったのは、チャイそのものよりも、その途中でいろいろな植物のつながりに気づいたことでした。

カラスノエンドウがお茶になる。

お茶になるなら、チャイにもできる。

チャイに使うスパイスも植物です。

決明子って何だろう?

調べてみたら、エビスグサの種でした。

そして、それがいつも飲んでいるハブ茶の原料だった。

一杯のお茶から、植物の世界がどんどん広がっていきました。

知らなかった名前を一つ知るだけで、今まで見えていなかったものが見えてきます。

畑に生えている草も同じです。

「雑草」と呼んでしまえば、それで終わりです。

でも、

「カラスノエンドウだ」

とわかれば、ちょっと気になります。

「これ、お茶になるんだ」

と知れば、さらに気になります。

そうやって、身近な自然との距離が少しずつ近くなっていくのだと思います。

定番を外すと、日常がちょっと面白い

チャイにはこのスパイス。

お茶にはこの茶葉。

料理にはこの野菜。

私たちは知らないうちに、いろいろな「定番」を決めて暮らしています。

もちろん、定番には安心感があります。

でも、たまにはそこから外れてみる。

いつものやり方を、ちょっとだけ変えてみる。

すると、思いがけない発見があります。

今回の野草チャイも、まさにそんな一杯でした。

畑の草を眺めていたら、お茶になりました。

お茶にしてみたら、チャイになりました。

チャイを飲んでいたら、いつも飲んでいるハブ茶のことを知りました。

暮らしの中の小さな「なんで?」から、知らなかった植物のことを知る。

そんなことが、私はけっこう楽しいのです。

次は、秋に刈って乾燥させておいたレモングラスと合わせてみようと思っています。

きっと、もっと爽やかな野草チャイになるはずです。

畑の草は、野菜だけではありません。

食べたり、飲んだり、眺めたり。

知っていくと、身近な自然の楽しみ方が、少しずつ増えていきます。

野草を利用するときは

今回紹介したカラスノエンドウを含め、野草を利用するときは、種類を正確に確認し、安全性を調べてから楽しむことが大切です。

似た植物の中には、食用に適さないものもあります。

また、道路沿いや農薬・除草剤が使われている可能性のある場所など、採取する場所にも注意が必要です。

「食べられるらしい」だけで判断せず、信頼できる図鑑などで確認してから利用したいと思います。


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